【国税庁】帳簿の提出がない場合等の加算税の加重措置に関するQ&A③

2022年11月30日

令和4年度税制改正により、記帳水準の向上に資する観点から、記帳義務の適正な履行を担保し、帳簿の不保存や記帳不備を未然に抑止するため、過少申告加算税・無申告加算税の加重措置が講じられました。
国税庁では、本措置に関するQ&Aを作成し、ホームページ上に掲載しています。本日は、そのQ&Aから「帳簿の不提示・不提出」についてご紹介します。

▼ 概要等については、下記をご覧ください。
【国税庁】帳簿の提出がない場合等の加算税の加重措置について(aoiro-kanagawaken.or.jp)

帳簿の不提示・不提出

Q.本措置では、売上げに関する調査に必要な帳簿の提示等をしなかった場合には加算税が加重されることとされていますが、いつまでに帳簿の提示等をしなかった場合に加算税が加重されることとなりますか。
A. 帳簿は納税地において保存する必要があることから、税務職員から帳簿の提示等を求められた場合に遅滞なく(すなわち正当な理由又は合理的な理由がない限り速やかに)提示等をしなかった場合には加算税が加重されます。なお、税務調査においては、事前に調査の対象となる帳簿について通知していることから、調査を開始する日時までに帳簿を遅滞なく提示等ができるように準備してあれば、「売上げ(業務に係る収入を含みます。)に関する調査に必要な帳簿」の提示等をしなかった場合に該当して加算税が加重されることはありません。また、事前の通知を⾏うことなく実地の調査を実施する場合であっても、臨場後速やかに調査の対象となる帳簿等を説明することとしており、そもそも帳簿は納税地において保存する必要があることから、税務職員から説明を受けた後、保存している帳簿について遅滞なく提示等がされないときは加算税が加重されます。

Q.仕訳帳及び総勘定元帳を備え付けて複式簿記による記帳を行うものとして青色申告の承認を受けている個人事業主ですが、現在は仕訳帳及び総勘定元帳の両方又はいずれかを作成しておらず、実態しては補助簿を中⼼とした簡易簿記で記帳を⾏っています。⻘⾊申告者については、備付け及び保存が法令上必要とされている仕訳帳及び総勘定元帳を両⽅とも提示等をすることができなければ帳簿の提示等をしなかった場合に該当し、本措置に基づいて加算税が加重されることとなりますか。
A.本措置に基づく加算税の加重は、複式簿記による記帳を⾏うものとして⻘⾊申告の承認を受けている場合であっても、必ずしも仕訳帳・総勘定元帳のみによって判断する訳ではなく、売上げ(業務に係る収入を含みます。)の確認ができるその他の帳簿も確認して判断することとなります。したがって、仕訳帳及び総勘定元帳を備え付けるべき⻘⾊申告者がそれらの提示等ができなかったとしても、適正な売上⾦額についてその他の帳簿に記載等がされていれば、本措置に基づいて加算税が加重されることはありません。
(注) 本措置においてこのような取扱いがなされた場合であっても、帳簿自体においては記載等をすべき事項の一部が欠けている状態のため、各種特典が受けられないことがありますのでご注意ください。

Q.災害によって帳簿を滅失したため、税務調査の際に帳簿の提示等をすることができません。この場合、帳簿の提示等をしなかった場合に該当し、本措置に基づいて加算税が加重されることとなりますか。
A.帳簿の提示等をすることができなかった場合や帳簿における売上げの記載等が不⼗分であった場合であっても、本措置に基づく加算税の加重は、「納税者の責めに帰すべき事由がない場合」には適⽤されないこととされています。ここでいう「納税者の責めに帰すべき事由がない場合」とは、災害その他やむを得ない事情により、帳簿の提示等ができなかった場合又は売上げ(業務に係る収入を含みます。)の記載等が不⼗分となった場合をいいます。
 「災害」とは、震災、⾵水害、雪害、凍害、落雷、雪崩、がけ崩れ、地滑り、⽕⼭の噴⽕等の天災又は⽕災その他の人為的災害で自己の責任によらないものに基因する災害をいいます。また、「やむを得ない事情」とは、帳簿作成のために使⽤しているシステムに障害が発生した場合などの災害に準ずるような状況や病気による入院をしたこと等をいいます。
 災害その他やむを得ない事情が生じたことを証明するに当たっては、税務調査の際に税務職員が、例えば以下のようなものによって確認することが必要となります。
  ・ 地震等の天災・・・罹災証明書、損害保険料⽀払証明書等
  ・ システム障害・・・システム障害が発生した運営会社等の証明


今回ご紹介した内容は一部になります。その他の内容については、国税庁ホームページをご覧ください。
帳簿の提出がない場合等の加算税の加重措置に関するQ&A.pdf (nta.go.jp)