消費税の税区分ー課税・不課税・非課税・免税ー

2021年3月19日

消費税の申告・納税するためには、記帳の際に、取引ごとに税区分を把握する必要があります。

【1】課税取引
消費税が課税される取引は、以下の4つの要件を満たすものです。

1.国内において行われる取引
2.事業者が事業として行う取引
3.対価を得て行う取引
4.資産の譲渡・貸付け、サービス(役務)の提供

【2】不課税取引
消費税の課税対象外となる不課税取引とは、上記の課税対象の4要件に該当しない取引や国外取引のことをいいます。主な取引として以下のものがあります。

青色事業専従者給与、給料賃金、寄付金、慶弔金、見舞金、国等からの補助金、奨励金、助成金、無償による試供品や見本品の提供
保険金、共済金、株式配当金、その他の出資分配金、資産の廃棄、盗難、滅失、損害賠償金

【3】非課税取引
本来であれば課税取引となりますが、一部の取引において課税しないとする非課税取引が消費税法上で挙げられています。

■消費税の性格から課税対象とすることになじまないもの
・土地の譲渡及び貸付
・有価証券、有価証券に類するもの及び支払手段の譲渡
・利子、保証料、保険料、共済掛金、手形の割引料、割賦販売の手数料等
・郵便切手類、印紙及び証紙、商品券やビール券などの物品切手等の譲渡
・国や地方公共団体等が法令にもとづき徴収する登記・登録・免許・その他証明書等の手数料など

■社会政策上の配慮によるもの
・社会保険医療などの給付等
・介護保険法の規定にもとづく介護保険サービス、社会保険法に規定する社会福祉事業等によるサービス
・医師、助産師等により助産
・埋葬料、火葬料
・身体障害者用物品の譲渡及び貸付け
・学校教育に関する一定の授業料、入学金など
・教科用と図書の譲渡
・住宅の貸付け

【4】免税取引
国内からの輸出としておこなわれる資産の譲渡や貸付のほか、外国貨物の譲渡や貸付け、国内と国外との間の国際輸送、国際通信などは消費税が免除されています。また、免税ショップで販売する商品については、一定の販売方法をとることで消費税が免除されます。