【国税庁】保証金の経済的利益に係る課税関係

2022年3月1日

[令和3年9月1日現在法令等]

対象税目

所得税

概要

建物賃貸借契約の際や定期借地権の設定等の際に、賃貸人が賃借人から保証金(保証金等の名目の金銭で賃借人がその返還請求権を有するものをいいます。)を無利子で預託を受ける場合があります。
この場合、賃貸人が受ける経済的利益の取扱いは、次のとおりとなります。

※所得税法上、金銭以外の物又は権利その他の経済的利益についても収入金額に含めることとされています。このため、金銭の貸付け又は提供を無利息又は通常の利率より低い利率で受けた場合には、通常の利率により計算した利息の額又はその通常の利率により計算した利息の額と実際に支払う利息の額との差額の経済的利益を受けたことになるため、その経済的利益を各種所得の収入金額に計上することになっています。

<保証金が業務に係る資金として運用されている場合又は業務の用に供する資産の取得資金に充てられている場合>
保証金を返還するまでの各年分の不動産所得等の金額の計算上、保証金につき適正な利率により計算した利息相当額(経済的利益)を収入金額に算入し、同額を必要経費に算入します。

<保証金が金融資産(預貯金、公社債、指定金銭信託、貸付信託等)に運用されている場合>
保証金の運用による所得(利子所得等)が課税対象となりますので、保証金の経済的利益に係る所得の金額については、計算不要です。

<上記以外の場合>
保証金につき適正な利率により計算した利息に相当する金額を、保証金を返還するまでの各年分の不動産所得等の金額の計算上収入金額に算入します。

<適正な利率>
適正な利率については、以下のとおりです。
平成29年 0.02%
平成30年 0.01%
平成31年・令和元年 0.01%
令和2年 0.007%
令和3年 0.002%

対象者又は対象物

建物賃貸借契約の際や定期借地権の設定等の際に、賃借人から保証金を受け取った賃貸人


詳しくは国税庁ホームページをご覧ください。
保証金の経済的利益に係る課税関係|国税庁 (nta.go.jp)