【国税庁】原稿料や講演料等を支払ったとき

2022年11月22日

[令和4年4月1日現在法令等]

対象税目

源泉所得税

概要

作家に原稿料を支払うときや大学教授などに講演料を支払うときは、報酬・料金等として所得税および復興特別所得税を源泉徴収しなければなりません。

<源泉徴収の対象となる報酬・料金等に含まれるもの、含まれないもの>
(1)謝金、取材費、調査費、車代などの名目で支払をする場合がありますが、これらの実態が原稿料や講演料と同じ場合には、すべて源泉徴収の対象になります。

(2)旅費や宿泊費などの支払も原則的には報酬・料金等に含まれます。しかし、通常必要な範囲の金額で、報酬・料金等の支払者が直接ホテルや旅行会社等に支払った場合は、報酬・料金等に含めなくてもよいことになっています。

(3)懸賞応募作品などの入選者に対する賞金や新聞、雑誌などの投稿欄への投稿の謝金などは、原則として原稿料に含まれますが、一人に対して支払う賞金や謝金の金額が、1回50,000円以下であれば、源泉徴収をしなくてもよいことになっています。

(4)原稿料には、試験問題の出題料や答案の採点料などは含まれません。

(5)報酬・料金等の額の中に消費税および地方消費税の額(以下、「消費税等の額」といいます。)が含まれている場合は、原則として、消費税等の額を含めた金額を源泉徴収の対象としますが、請求書等において報酬・料金等の額と消費税等の額が明確に区分されている場合には、その報酬・料金等の額のみを源泉徴収の対象とする金額として差し支えありません(注)。

(注) 令和5年10月1日から消費税の仕入税額控除制度において適格請求書等保存方式(いわゆる「インボイス制度」)が開始された後も、上記の取扱いは変更ありません。

<源泉徴収した所得税および復興特別所得税の額を納める期限>
原稿料や講演料などから源泉徴収した所得税および復興特別所得税の額は、支払った月の翌月10日までに納めなければなりません。

(注)納期の特例の対象とはなりません。

計算方法・計算式

<源泉徴収の方法>
源泉徴収すべき所得税額および復興特別所得税の額は支払金額(源泉徴収の対象となる金額)により次のようになります。

支払金額(=A)税額
100万円以下A×10.21%
100万円超(A-100万円)×20.42%+102,100円

(注)求めた税額に1円未満の端数があるときは、これを切り捨てます。

具体例

<150万円の原稿料を支払う場合>
(150万円 – 100万円)× 20.42% + 102,100円 = 204,200円
源泉徴収すべき所得税および復興特別所得税の額は204,200円になります。


詳細は国税庁ホームページをご覧ください。
原稿料や講演料等を支払ったとき|国税庁 (nta.go.jp)